今回は、顧客をグループ分けする効果的な分析方法である、RFM分析やCPM分析を実施する前の基本知識として、必要な新規顧客数の計算方法、売り上げ達成に有効な施策についてご紹介いたします。
<Contents>
「売上」の考え方とは?
売上の考え方はたくさんあります。売上を分解するとどうなるでしょうか?今回は1つの考え方ですが、次のように定義してみましょう。
目標売上=(1)新規顧客の売上 + (2)既存顧客の売上
※新規顧客の売上・・・購入が1回目ユーザーの売上
※既存顧客の売上・・・購入が2回目以上のユーザーの売上
上記にもとづいて構成を見ると、次のようになったとしましょう。
圧倒的に新規購入者(購入が1回目のユーザー)の売上割合が高いことがわかります。
これを見ると、売上達成するには、新規顧客の売上獲得が効率がよいのでは?と読み取ってしまいます。しかし、次のような見方をしてみるとどうでしょうか。
購入が1回目のユーザー(新規顧客)のCVR(購入確率)とAOV(平均注文金額)はともに低く、2回目購入者(既存顧客)以降はCVRが圧倒的に高い。つまり、既存顧客へアプローチするほうが、購入確率(CVR)が高く、AOV(客単価)も高い、ということになります。効率的に売り上げを上げることができるわけです。
とはいえ、既存顧客も最初の購入時は新規顧客です。継続的に売り上げを上げるには、新規顧客にリピーターになっていただき、既存顧客の母数を上げていくことも必要です。
では、新規顧客も獲得しつつ売上目標も達成するにはどうすべきなのでしょうか?
売上目標を達成するための新規顧客数は?
1.目標売上から、既存顧客 売上を引き、必要な新規顧客売上を把握
目標売上ー既存顧客 売上=新規顧客 売上
ex: 10億円(目標売上)ー7億円(既存顧客 売上)=3億円(新規顧客 売上)
2.新規顧客売上を新規顧客売上の客単価で割り、必要な新規注文数を算出
新規顧客 売上 ÷ 新規顧客 客単価 = 新規顧客 注文数
ex:3億円(新規顧客 売上)÷2万円(新規顧客 客単価)= 1.5万件(新規顧客注文数)
ここまでで、売上達成に必要な新規顧客 注文数(人数)がわかります。
続いて、この注文数が販促費予算内でおさまるかみていきましょう。
3.新規注文数1件獲得に必要なコストが予算内でおさまるか計算
ex:1.5万件(新規顧客 注文数)×1万円(新規注文数1件獲得コスト)=1.5億円
これが予算におさまらない場合、既存顧客からの売上をアップさせる方法を検討する必要があります。もしくは、新規顧客の売上の1件あたりのコストが予算内におさまるように検討するなども考えられます。
ex: 1.5億円 > 新規獲得予算の関係ならば、既存顧客 売上アップに注力(LTVアップ)
計算式から把握できる通り、既存顧客 売上が高ければ、新規顧客 売上の割合を減らすこともできると言えます。
新規顧客 獲得はコストがかかります。とはいえ、既存顧客はもともとは新規顧客ですので、継続的な売り上げ獲得のためにはもちろん取り組むべき事項です。新規顧客をリピーターに育成する施策もあります。
Fanplayrで実施するLTV向上のための施策
新規顧客の売上が目標に追い付かない場合、Fanplayrでは、既存顧客の売上をアップさせる施策をお勧めしています。いわゆる、LTV(Life Time Value 顧客生涯価値)の向上施策です。
例えば、購入した訪問者の回数の構成比と購入金額の構成比のグラフが次のようになっているとしましょう。
上記グラフでは、2回目以上の購入者の割合は、購入者のうち、わずか6.5%です。
(左のグラフ:100%-93.5%=6.5%)
訪問者全体の わずか6.5%ですが、グラフのとおり、売上の約25%も占めています!
(右のグラフ:100%-74.4%=約25%)
この6.5%の訪問者のみにアプローチするということをFanplayrで実現できます。
2回目以上の購入者(6.5%)への具体的な施策としては、インセンティブ付き(クーポンバナー表示)のアクションが結果が出やすいです。
また、6.5%の中でも、"もう少しで買いそうな行動をとっている方"へのみはクーポンを表示するなどして、無駄のない施策が可能です。
いかがでしたでしょうか?
RFM分析からすぐにはじめたい!または新規顧客の売上獲得、既存顧客の売上獲得など、ご相談をお受けしています。
Fanplalyrでは、施策のご提案、セグメントづくり(施策の対象者の抽出業務)もその後のフィードバックも専門のスタッフが支援いたします。
是非、まずはお気軽にご相談ください。
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